深夜特急

いわずと知れた、沢木耕太郎さんの名著です。

この本の名前は以前から知っていたのですが、
実際に読んだのは世界一周が終わってから。

もったいないことをしました。

以来、何度も読みました。
読むたびに「トルコの雑踏を歩いた時に、追体験したかったなー」とか
「ロカ岬いったついでに、サグレス岬にもいっておけばよかったー」とか
あれとかこれとかいろいろ思うわけです。

最近また読み返しながら、
「香港はもうこんなふうに気ままにうろうろできない町になってしまったなぁー」とか
「アフガニスタンは豊穣で光あふれる街のように書いてあるけど、今や乗り合いバスでふらふらと行けるような国ではなくなってしまったなー」とか
しみじみと思うのです。

中村哲さんのことで有名になったペシャワールとか
沢木さんがバックパッカーでうろうろしていた頃とはすっかり情勢が異なるようになってしまった…

かつては安全に旅できたところだって、
これからの世界情勢で門戸が閉ざされたり
行くことが困難な国がどんどん出てくるんだろうなー。

沢木さんはシルクロードの乗り合いバスで地元の人に親切にしてもらったり
ペロポネソス半島で知り合った人の家に初対面で泊まったり
トルコやスペインやポルトガルで
居合わせた人にご馳走してもらったり・・・

そうした古き良き時代のことが、はるか昔のおとぎ話のように感じてしまう。

だから、旅は行けるときに行かなくちゃ、
自分もどんどん年を取ってしまうし、いつまで健康かわからない。

そして、社会状況も紛争もいつどこで起きるかわからない。
世界遺産だって、紛争が起きれば遺跡や建物が破壊され、
もう二度と見ることができなくなるかもしれない。

今回だって新型コロナ感染症で
世界中がこんなことになるとは思わなかったから、
やっぱり思い立った時に行かなくちゃ。

人生は短い。
躊躇している間にどんどん時は過ぎていく、
だからやろうと思ったことは、旅に限らずやってみなくちゃね。

というわけで、
これまでの旅のまとめ記事、出かけた順に少し順番を入れ替えて整理します。
興味のある方、是非お読みください。

横浜ディナークルーズ 2

実はこの日、あまり体調がよくなかった私。
念のために酔い止めを飲んで、クルーズ船へと向かいました。

心配していたお天気も、小雨がぱらつく程度で風もなくてまずまずの海のコンディション。
ディナークルーズだから、晴れていなくても景色は夜景なので、小雨でも全然問題なし。
海が荒れるほうが心配だったので、一安心。

大桟橋でインフォメーションでチケットを引き換え、
いよいよ船に乗り込みます。
私達が乗る船は、ロイヤルウイングというピカピカに電飾で飾られている船。


中に入ると、席に案内されたんだけど、窓際とはいえ窓が半分なくて、出入り口近くて微妙な席だなー。(この理由は、後で判明)
でもせっかくのプレゼント、思いっきり楽しみます。

いただくのは、シェフのお任せコースという意表を突く中華料理のコース。
ディナークルーズというので、フレンチかイタリアンかと思っていたけれど、横浜だもんね。

出港するのと同時に、まだ船が動く前から前菜がどんどん運ばれてきて、食べるのに忙しく写真を撮るのを忘れました。(笑)
でも、とても美味しいコースでした。
プレゼントしてくれた次女夫婦に感謝です。

お食事も後半になったころ、
フロアーの一角にあるグランドピアノで、ドレスアップした女性の演奏が始まりました。

その後のアナウンス「本日はお誕生日を迎えたお客様がいらっしゃいます。お誕生日おめでとうございます」「そして結婚記念日を迎えたお客様、本日はおめでとうございます」

「え?誰?」と思っているうちに灯りが落ちて、次々とケーキが運ばれてきました。
私たちの周り=窓際のカップルたちは、ほとんどがお誕生日 or 結婚記念日でした。(笑)

つまりは、そのフロアにいるカップルは
私たち以外のほとんどの人が「お誕生日プラン」か「結婚記念日プラン」だったわけです。
そりゃあ、お誕生日の方たちや結婚記念日の人たちは、良いお席じゃなくちゃねー。
納得です。

そしてケーキに続いてBGMと共に、恭しく花束が各テーブルに運ばれてきました。
わー、おめでとうございますー!ってみんなで拍手して和やかに…

ところが、私たちのテーブルの2つ先のカップルの花束が、ほかの人の3倍ぐらいの立派な真っ赤なバラの花束。
むっちゃ目立ちます。
バラの花束をもらった女性は満面の笑み。そうだよねー。

そして、私たちの隣のカップルは、小さな花束で何となく肩身が狭そうな…
いやいや、このディナープランを用意しただけでも、おばちゃんは十分頑張ったと思うぞ。
私達が若い頃は、こんな素敵なプレゼントなんて思いつかなかったもん。
おめでとう、おめでとう。

食事が終わったら、雨が止んだ甲板に出てみます。





綺麗な夜景です。レインボーブリッジの下を通過して・・・

船は湾の中をぐるぐる周遊しているらしく、
街の明かりがとても綺麗。ブルーライト横浜。(笑)


柔らかな風に吹かれて、しみじみとした気持ちで夜景を眺めます。
素敵な夜をありがとう。
港に戻ってきました。

とっても感謝なひと時でした。
さて、下船したらアップグレードしているはずのホテルへ向かいます。

えーと、確かに25階のお部屋から26階のお部屋にアップグレードしてくれていました(爆)
夜景がきれい…

でも、当日もともとあまり体調がよくなかったので、早めに就寝。
クルーズの間だけでも調子を崩さずに済んでよかった・・・

翌日も昨日飲んだ酔い止めの成分が残っているのか、
眠くてだるかったので、
中華街で遊ぼうとかいろんな計画があったのだけれど、辞めて赤レンガ倉庫まで散歩しておしまい。

娘夫婦からのプレゼントということで、
パパシェパも私もディナークルーズを堪能しました。

横浜ディナークルーズ その1

昨年コロナの感染が落ち着いているころ、親族だけで結婚した次女夫妻から、
結婚式の両親への花束贈呈のかわりに、
記念品としてディナークルーズの招待チケットをプレゼントされました。

彼のご両親が関西から上京していらしたので、
花束は持って帰るのは荷物になるだろうと、若い二人が知恵を出し合ってのプレゼントでした。

このチケットは横浜や竹芝から出るディナークルーズ船、
そして、神戸から出るクルーズ船など選ぶことができます。

昨年11月、まだコロナが落ち着いている間に行ってしまおうということで、
二人で行ってきました。
いつかクルーズ旅行に行きたいと思っていた私は、むっちゃ楽しみにしていました。

そういえば、以前家族だけの結婚式にゲストとして呼ばれたとき、
結婚式後タクシーで竹芝桟橋に移動して
披露宴代わりに、クルーズ船のバンケットルームでのお食事会に招かれたことがあります。

晴れた東京湾からはディズニーランドも見え、
新郎新婦のロマンチックなアイデアに感激しました。

そんなこともあって、
せっかく横浜に行くんだから泊まって来ようということになりまして。

パパシェパにめぼしいホテルを探してくれるよう頼んだら、
提案してきたのがしょぼいビジネスホテル風だったのです。
う~う~

せっかく次女夫婦がロマンチックなディナークルーズをプレゼントしてくれたんだから、これはないんじゃないか・・・
というわけで、次に彼が見つけてきた素泊まりの横浜インターコンチネンタル。
あの、ヨットの帆のような形をした、あのホテルです。

そうそう、これぐらいの夜景が綺麗なところじゃなくちゃ。

当日チェックイン時刻にホテルに到着し
着替えてからクルーズに出かけようと思ったら、まだお部屋のクリーンナップが終わってなくて、用意できていないとのこと。
うーん。。。もう4時なんだけどなぁ。

でも、クルーズ船に乗船してから夜にチェックインすることに同意してくれるなら、アップグレードします、と言われて手を打ちました。

着替えは、ホテルの更衣室に案内されて着替えた後荷物を預け、
ホテルから車で10分もかからない国際桟橋へ。

楽しみ過ぎるー。

出発準備編 アルプス地方周遊ドライブ旅行 1 

それは今から数年前のこと。
まだまだ、世界一周旅など実現するとは思っていなかった頃の話。

最初のヨーロッパドライブ旅行から数年経ち、
またあのドライブ旅行に出かけたいなぁと思っていた頃。

せっせとクレジットカードなどで貯めていたマイルが
東京―ミュンヘン往復チケット・2人分貯まりました。

このころはまだ今と違ってポイ活などを知らず
クレジットカードの決済や
乗った飛行機のマイルをかき集めていたのですが
それが報われてやっとやっと、
最大瞬間風速で(笑)ヨーロッパ往復チケット二人分のマイルがたまったのです。

二人分の往復チケットが無料ならば、二人で行かねばなるまい。

ちょうどその頃、
パパシェパが勤続のご褒美で通常の夏休みにプラスして
ちょっと長めにお休みが取れるということが分かり、弾みがつきました。

一年後のことなどどうなるかわからないにしても、
とにかくチケットを特典航空券枠でおさえなければ話になりません。

というわけで、
行こうと思っていた日の355日前、朝九時に電話の前でスタンバイ。

これまで国内線の特典チケットをとることはあっても、
国際線の特典チケットをとるのは初めてです。

ドキドキしてANAさんに電話をかけると、
あっけなく無事に特典チケットを抑えることが出来ました。

(ただし、数日後にはもう特典枠はふさがっていたので、やっぱりチケットをとることは355日前朝9時がおすすめです)

嬉しくて、嬉しくて。
とりあえずミュンヘンに飛んだ後は、どこへ行こうかなぁ~!

そのようなわけで
今回もまた、旅慣れていてヨーロッパに詳しいパパシェパのお友達が相談に乗ってくれました。

そっち方面に行くなら、
オーストリアの湖水地方とドロミテ街道がお勧めだよ~

それに、せっかくならアオスタ街道も走ったら、ドライブには絶対いいよ。
ついでに、前回行けなかったマッターホルンも見てきたら?

というアドバイスに従って
ミュンヘンに到着した後はドロミテ街道を抜けて南下し、
ミラノを経由してアオスタに行こう。

それで、マッターホルンを見てから帰ってこようかな。

そんなことを考えながら一人でルートを考えながら地図をじっくり見ていたら…

うーん、
ミラノって、ヴェネツィアが近いじゃないの。
ヴェネツィアは水没する前に(オーバー(笑)みておかなくちゃ。

それに、マッターホルンから帰ってくる途中に
画家のセガンティーニが「天国の入り口」とたたえたソーリオ村とか
興味深いところが点在しているし、
どうもシュクオールというところでは温泉も入れるらしい…

いろいろ調べてみると、
このアルプス地方と呼ばれる近辺は見所が満載で、
行きたいところを切り捨てるのが難しいぐらい。

ドライブコースは山岳地帯あり、起伏に富んでいて面白そう。

それにヴェネツィアは海だし、山も海も都市もあっちこっちいけるなー。

いやーこのコース、楽しみー!

で、ホテルを予約しようと、いつもお世話になるbooking.comのサイトを徘徊。
せっかく行くなら、快適なホテルに泊まりたいもんね。

ペンションやらホテル、B&B、アパートメントなど色々な形態をチョイス。
旅程が決まったら、人気のあるお宿はなるべく早めに抑えます。

で、結局このような旅程になりました。

東京-ミュンヘン
ミュンヘン
→ジークスフドルフ(1泊目)
→ザルツブルグ
→ザンクトヴォルフガング(2泊目)
→ハルシュタット(オーストリア湖水地方)


→サンカンディド(3泊目)
→ライオーン(ドロミテ街道)(4泊目)


→ヴェネツィア(5・6泊目)
→ミラノ(イタリア)(7・8泊目)
→アオスタ街道(9泊目)


→アオスタ街道からツェルマット(10・11泊目)
→ラサ村(12・13泊目)
→ピゥーロ(ソーリオ村の近く)(14泊目)
→シュクオール(スイス)(15泊目)


→シュバンガウ(16泊目)
→オーバーアマウガウ(ドイツ)


→インスブルック(17泊目)
→ミュンヘン

ドイツ、オーストリア、スイスは「アルプス諸国」と呼ばれているみたいですが、その通り山岳道路が撮っても充実しており、ドライブ旅には本当におすすめのコースでした。

自然や素晴らしい建物など世界遺産にも触れ、とても素敵なドライブ旅行となりましたので、ホント、このコースは魅力的なコース。

これからドライブ旅に行こうと思っている方の参考としてこの旅も、どなたかのお役に立てれば嬉しいです。

☆以前アップした記事を加筆・再編集しました☆

そうだ、記事の再編集をしよう!

この新型コロナの問題で、
海外に出かけられるのは又しばらく先に延びてしまいました。

私が住んでいる東京も残念ながら緊急事態宣言の再延長となり、
旅行はおろか、日常生活もすっかり変わってしまいました。

ともあれ、それを嘆いていても仕方がないので、
出かけられるその日が来るまで、
今はせっせと情報収集をして妄想旅行に励む日々です。

で、ふと思いついたのです。
「そうだ、海外旅行の新着記事が書けない今、記事の再編集をしよう!」

特に2019年、こんなことになるなんてことは思いもしないで、
SFCカードの取得を目指して世界一周をしてきた楽しかった記録を、
もう一度再編集をしようと思い立ちました。
それに、もし余力があったら他の記事も…


というわけで、
明日からしばらく世界一周の記事は下書きに戻しますが、
再編集して順次アップしますので、よろしくお願いします。

世界一周から戻ってきました

無事に世界一周から戻ってきました。
そして、夫は無事にプレミアムポイントを5万ポイント獲得して
ANAのプラチナステータスになり、同時にSFCカードを取得しました。
今回は二人の旅にプラスして、
修行っぽくないSFCカード取得を目指していましたので、ただただ嬉しいです。

これから、その計画とプレミアムポイント関連の話、
そして旅日記も書いていきたいと思います。
SFCカード取得を目指している方の参考になればうれしいなぁ~

世界一周旅行とSFC修行に出かけてきます

ヨーロッパ周遊ドライブの日記を整理しアップしている途中ですが、
明日から一か月間でかけてきます。

夫の研修にプラスして長期の休暇が取れたので、
この際夫婦でSFC修行を兼ねて憧れの世界一周に出かけようということになりました。

といっても、もうすでに50代の私たち夫婦、
おまけに私自身持病があるので、
バックパックを背負ってまわるということは無理があります。

そのようなわけで、
2年近く自分たちでいろいろな方法を探し、
それ用にお金を貯め、
夫は有償の世界一周旅行券、私はマイルの世界一周特典旅行券ででかけることになりました。

準備のことや実際の手配、工夫などは、
また戻ってきたら改めて旅日記に併せてブログに書きたいと思います。

旅程としては、
羽田→カナダ(バンクーバー→トロント)
→ポルトガル(リスボン…ポルト)
→スイス(ジュネーブ…インターラーケン)…イタリア(ミラノ)
…スイス(ルツェルン…チューリッヒ)→成田
(→の部分は飛行機、…はドライブで移動です。)

では、行ってきます!

車関係以外の旅の持ち物

これまで旅行で持っていって便利だったものたち。
人によって違うと思いますが、覚書として、あるいはどなたかの参考になれば・・・

私は旅に出かける前に、毎回持ち物リストを作ります。

前回持っていって不要だったものなど記録が残っていると便利ですから、今回の旅に必要か取捨選択しながらノートに書き込んでいきます。

いよいよ旅に出かけるんだなぁというワクワク感が盛り上がってきて、この作業はとても楽しいですよ~!


【機内持ち込み用】

必需品グループ
・パスポート 
・お金 
・クレジットカード2~3枚 
・eチケット 
・スマホ

・常備薬(2日分)

・サングラス(光によって片頭痛を起こすため、必需品)

必需品とまではいえなくても、機内持ち込みにするもの

・上着とスカーフ(機内は寒いので、首筋も覆うと楽)

・携帯充電器(待ち時間にラウンジで充電するため)と予備バッテリー 
・コンデジ 

・米ドル少々(欧米では割と使えるので、緊急用として)

・アクセサリー 
・デオドラント
 ・耳栓とマスク、アイマスク、のど飴

・ロストバゲージに備えて1日分の下着など

・ペンとメモ帳、宿の予約確認書
(スマホにとりこんであるけれど、万一盗難にあったりした時のためにプリントアウトしてアナログな準備もしておきます。)

・バッグとめるベルト(暑くて脱いだ上着をひっかけるのも便利)
・化粧ポーチ

もちろん機内用スリッパもあればいいのでしょうけれど、そのスリッパで飛行機のみんなが使うトイレに行ってまたバッグにしまうというのにちょっと抵抗があるので、私は最初から楽な靴を履いていきます。



【スーツケース用】

必需品グループ

・薬のセット(旅行に備えて常時ポーチにひとまとめしています)

・洗面用具セット
 (これも無印良品の旅行用ポーチにコンタクト用品まで常時まとめてあります)

・折り畳みサブバッグ(お土産などで荷物が増えた時用)

・着替え 上着、下着などと寝間着
(慣れているいつものものがリラックスできるので)

・レインコート 
・タオル
・帽子

・宿用スリッパ(使い捨てタイプ)

・各国ソケットと延長タップ、変圧器とSDカードの予備

必需品ではないけれど、あれば助かるもの

・ティーバッグやインスタントコーヒーなどのお茶セットと電気ポット 
・マイボトル

・フリーズドライのおかゆやにゅうめん、おわんとお箸セット 
・ポカリの粉末

・ジップロック 

・s字フック 
・輪ゴム 
・マスキングテープ
・プチプチ(割れやすいお土産をくるみ、マスキングテープで止める。
 荷物の隙間に入れて持っていきます)

・入浴剤 
・トラベルナイフ(毛抜きや爪切りまでついている)

・スーパーライトダウン



☆長期の旅に追加するもの

・洗濯洗剤とロープ、ピンチのセット

・プッシュ式ベープ 
・除菌スプレーミニサイズ

・ヘアマニュキア(白髪がね~💦) 
・トリートメント 

・日焼け止め

・だしの素、ミニサイズ醤油など 
・折り畳み簡易クーラーバッグ

★長期の旅は、ホテルばかりではなく
ところどころアパートを入れて自炊もするので、このラインナップ。
いつも自炊ばかりでは嫌だけど、パパシェパが時々和食を食べたいと騒ぐので、たまには食べさせてあげます(爆)


初めての海外旅行から 20年~プロローグ~

皆様。初めまして。
みかんと申します。

4人の子育て、しかも2番目、3番目、4番目が年子という子育ての真っ最中だった、
もうすぐ40歳になろうかというある時、

私は夫(=某SNSではパパシェパというニックネームで呼ばれているので、今後はパパシェパと呼ぶことにします)に泣きながら訴えました。

「私はあなたの仕事を(ボランティアとして無給で)手伝いながら子育てをしているけれど、
このいつ終わるともわからない4人の子育てには終わりが見えなくて、全く自由になる時間も無くて辛いの。

第一私はパスポートすら持っていないし、出かけるところといえば、幼稚園の送迎とスーパーだけ。
世界はこんなに広いのに、私は日本から一歩も出たことがないのよ(泣)」

その時、彼は私にこういいました。

「なら、パスポートぐらい、つくりゃあいいじゃないか。」

「でも、パスポートをつくったって、お金も行く場所がなくて意味がないもん・・・」

そのやりとりを聞いていた姉夫婦が「このままではまずい。」と思ったらしく、姉夫婦とパパシェパ3人で急遽相談して、私と姉とでハワイに行かせようということになりました。

それが私にとって、生まれて初めての海外旅行。

ハワイに何度も行ったことのある姉が、モアナサーフライダーに泊まる安いフリーのツアーを見つけてきて、全部手配してくれました。

楽しい旅を通して、私が生きていかなければならないと思っていた世界だけではなく、
世界は広いんだ。ここでなくても、他に生きていく場所があるんだ。と思いました。

そして、たくさんの人達や価値観に出会って、旅が身近なものになりました。


パパシェパもすでに何度か研修で海外に行ったことがあったので、少しずつ、二人で旅をすることが私たちの一年の目標になりました。

感謝なことに一番下が小学生になると、義母や姉が
「一年に一週間ぐらい二人で出かけていらっしゃい」
と言ってくれて、サポートしてくれるようになりました。

もちろん、国内で子どもたちとの家族旅行を楽しむ年もありますので、毎年というわけにはいきませんが、

そのために、日々節約をしてコツコツとお金を貯めて、近場のグアムや香港・マカオなどに行くようになったのです。


何度かツアーに参加するうちに、パパシェパが
「自分の見たいところでじっくり時間を過ごしたいしツアーでも興味のないところに行くのは時間がもったいないから、二人で旅をしないか?」
と言い出してきて・・・

その頃実家の父に癌が見つかり、またもやパパシェパが
「お義父さんが寛解している間に一度だけでもヨーロッパに連れていきたいから、試しに一回レンタカーを借りて僕たちで実際ヨーロッパをドライブしないか?

それだと荷物を運ぶことも心配ないし、体調が悪くても座っていてもらって移動が出来るし、自分たちの体調を見てスケジュールを組み替えてホテルでゆっくりすることもできるから。」
と言い始めました。

最初「向こうで事故ったらどうするの?」と心配していた私も彼に説得されてしまいました。

私自身も病気を抱えていることから、それはもしかしたらいいかもしれないと思い始めました。




幸い彼の友達で、ヨーロッパドライブを何度もしたことがあるという方からアドバイスをいただき、
地図を見ながらルートを練りホテルを押さえ、二人でレンタカーを借りてドイツとスイスをまわったのが、私たちにとっての初めてのヨーロッパドライブ旅行でした。